時々ご質問いただく話題です。
「日本の龍と西洋のドラゴンは、同じですか?」

同じで、違う。
違くて、同じ。
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・東洋の龍
日本及びアジア地域では、自然のエネルギーを龍と呼びます。
大地のエネルギー、水のエネルギー、空のエネルギーなどを畏れ敬いつつ親しみ愛を持って 龍神様 としてお祀りする。

恐ろしいだけではない、人間を豊かにしてくれるのがアジアの龍
王の象徴にもされるわけです。

例えば地理風水では、大地のエネルギー= 龍脈(りゅうみゃく)を都市計画に取り込み繁栄する事を試みています
日本の雨乞いでは、土地のエネルギー にアクセスして恵みの雨をいただいてきました。
→専門講座 龍使い

・西洋のドラゴン
西洋=キリスト教圏 としてお話しますと。
ドラゴンは、忌むべき怪物。その実は、イスラム=異教徒 の象徴でした。
 聖人のドラゴン退治伝説の正体は、イスラム教徒との戦いに勝利した物語であることも。
ドラゴンを征する者は正義、ドラゴンは勝利トロフィーなのでしょう。

自然の恐怖は、ドラゴン
地球が丸いと認識されていなかった頃の地図には海龍が描かれています。
確かに海の渦は、長い体のドラゴンに見えますね。

未知のモノ、他者との差異 をドラゴン(ドラゴンに限らず様々な怪物もあります)としてどうにか定義し“未知という不安”と付き合ってきたのかもしれません。

自然と融和するか、自然を制御するか
その感覚の違いこそが 東洋の龍 と西洋のドラゴン の概念の微妙な差の根本かもしれません。

・もしかしたら同じ?
興味深いことに東洋も西洋も怪物を守護に利用する事があります。

鬼瓦の睨みで外から来る魔を寄せ付けない
地中海エリアの悪魔の目 も同じです。
大きなキリスト教会に怪物ガーゴイル(雨樋の排水口の機能があります)をつけて、不浄なエネルギーを教会から吐き出し教会を護っています。

西洋でも城塞の地形の選び方が東洋の地理風水のセオリーにぴったり一致している事は珍しくありません。
西洋のお城にも龍脈が生きている

未知の何か は、付き合い方によっては私達の味方にもなる。
龍/ドラゴン という切り口から世界を見るだけでも そんな事に気付かされます。